コラム

今年一年を振り返って

さて、平成最後の今年も残す所わずかとなりました。
日々がめまぐるしく過ぎてゆき、新年を迎えた事をまるで昨日の様に感じるのは、年を重ねた故でしょうか。
皆様も、振り返られて、様々な印象に残るイベントがおありになったかと思います。
ご自身の望まれる、ベストな一年を過ごされましたでしょうか。

大変些細な事ですが、今年は「体に悪い物は美味しい」の誘惑に駆られながらも、口にするスイーツの量を、かなりの減らす事に成功しました。
大抵ですが、一日一食分のカロリーをスイーツで補っていたという、きわめて恐ろしいレベルであったのが、和菓子はいっさい止めて(洋菓子を断ち切る事はさすがに難しいので…)、そして「食事」としてではなく、本来の「おやつ」という役割に、スイーツを戻すという所まで、正常化する事を何とか成し遂げました。
甘い物の制限も、ホリック(中毒)までになりますと、お酒やタバコと全く変わらない程に、断ち切るという事は至難の業です。
今後も更なる時間を掛けて、ゆっくりですが、ゼロに到達出来る所まで… 努力したいと考えております。
今年は「大・大・大甘党」から「ちょっと甘党」へ、進歩の年となりました。

以前、或るお寺で「座禅セッション」というものに参加させて頂いた事があります。
著書はいずれもベストセラーで多数あり、名前も大変知れた僧侶による指導を受けながら、参加者は床に座り、眼を閉じてただ「何も考えない」という事を行うという、精神統一についてのレッスンです。冬の雪がちらつく大変寒い中、石油ストーブが幾つかあるだけの広いお堂で、ひたすら「無」になる事を数時間も試みるという、心身の鍛錬の場でした。
ところが、そこで私は何という事か、ただの一分たりとも「考えない」という行いが出来なかったのです。そして、とうとう最後には、「“何も考えない”という事について“考える”」事をしている自分自身に気がつきました。
邪念はあとからあとから湧き出てくるのですが、まるでごみの様にも思える程、無益な思考というものが、頭の中で汚染物の如く排出されていたのです。
それからというものの、思考にもダイエットの様に、余分な脂肪や贅肉をそぎ落とした理想の思考があり、究極の目指すべき高みは「無の自我」になる事であると知る様になりました。
この経験からも、願わくば、来る年は、心(=考え)も体(=糖質摂取)も、余分なものを取り払ってすっきりと、シンプルかつスリムである事を心掛け、清々しい気持ちで迎えられたらと願っております。

今年も、拙いコラムに目を通して下さり、温かいメッセージを頂きまして、心より有難うございました。応援を下さった多くの皆様に深謝申し上げます。
皆様にとって、2019年が夢に溢れ、更なる輝かしい年となります様、祈念致しております。

塩見 貴子








2018.12.31 17:15

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