親鸞聖人降誕会の記念イベントとして、当日は会場も大変めずらしいお寺でのクラシック音楽コンサートに出演させて頂く事となりました。昨今では、「お寺カフェ」と称した場所での対話や、メールを通して気軽にお坊さんとお話をしたり、心の悩みを相談する等出来る事が日常的となりました。現代に相応しい、より開かれたお寺の在り方を各宗派が目指しておられる様に感じます。コンサートでは、クラシック珠玉の名曲の他、ピアノ用にアレンジした日本唱歌やシャンソンの演奏、また合間にはトークをお届けしながら、大変拙い話ですが、自身の音楽観や人生観についても楽しく語る事が出来たらと考えております。お子様からご高齢者の方々まで、門徒であるなしは問わず、どなたでもご自由にお聴き頂けますので、ご近隣の方は是非足をお運び下さいませ。

あらゆる作曲家の歌曲の中でも、不動の地位を成すシューマンの傑作が生み出され、言わずと知れた“１８４０年”のリートの名曲ばかりをお届けするコンサートです。私自身にとり、敬愛するシューマンの歌曲を演奏させて頂く事は、格別の感や心からの幸福を感じますが、同時に曲を深く理解してゆくにつれ、ピアノパートのその詩的表現の難しさについて改めて知らされます。まさに、歌と鍵盤楽器の総合芸術であり、互いの理想的なマリアージュが求められるのですが、ピアニストへ問われる“仕事”は決して小さなものではありません。この度は、ドイツリートに大変造詣が深く、リサイタル等を開催され、関東を中心にご活躍のメゾソプラノ歌手の浅田秀子さんと共演させて頂きます。女声での「リーダークライス」は自身には大変新鮮であり興味深く、当日は舞台でご一緒出来ます事を心より楽しみに期待しております。