今年は、うぐいすの美しい声を聞いて、例年より幾分早い春の訪れを感じておりますが、皆様にとりましては如何でしょうか。毎年春の時期の３月に出演させて頂くこちらの癒しのホスピタル・コンサートでは、天井の高い吹き抜けのホールにピアノがあり、充分に音が通る中、２階より上の病棟でベッドにいらしたまま音楽を楽しまれたいと願う入院患者様へ、わざわざ移動されなくとも演奏を届けられる大変恵まれた環境で弾かせて頂ける事をいつも有難く思っております。また、ロビーという場所から、お薬の処方を待つ間に少しでもリラックスして退屈をしのいで頂けるべく、外来の患者様にとっても理想的なコンサートと言えるのではないでしょうか。ところで、先日偶然にも、或る病院でお世話になった当時研修医であった女性の先生が、実はこちらの病院で勤務されている事を知り、驚くと同時に嬉しく、大変勝手ながら何かのご縁を感じました。指導医の先生のご指示のひとつひとつに真面目で面持ちで受け答えされながら、お若く初々しくていらっしゃいましたが、今ではひとりの立派な女医となられ、日々患者様の救済にあたられている事と存じます。きっと病院内のどちらかで、流れてくるピアノのメロディーに耳を傾けて下さったら・・・　大変個人的な事ですが、少しだけ期待をさせて頂き感謝を音に乗せて、当日は皆様に心温まる音楽とトークをお届け出来たらと願っております。